第6日目: 菩薩の里の経済、リーダーシップ講座、保存食づくり

午前:菩薩の里の経済

今朝の講義は、木の花の金庫番のなかのんの経済に関する講義でした。
最初に、なかのんの書いたブログがシェアされました。

お金とは何か?~「自分のお金」と「みんなのお金」
http://konohanafamilyeconomy.blogspot.jp/2014/10/blog-post_13.html

講義では、現在の世界の経済システムについての話や、
環境とのバランスのお話がありました。
実際のもののやり取りの25倍のお金が数字だけで動いていて、
実体のないお金が96%以上を占めているとのこと。

この講座でみんなの注目を浴びたのは、木の花の経済の仕組み。

農事組合法人と組合員の間では、給与規定も雇用契約もないので、労働基準法を適用しなくても、とても豊かに暮らすことができています。木の花ファミリーの経済は赤字になりません。その年の収入に応じて、その収入を平等に分配しています。個人として農事組合法人に集っているので、それぞれが個人経営者です。

農事組合法人で多くのメンバーが働き、そこで得た収入から一人当たり年間24万円、生活費として支出しています。

生活費は年間2千万円ほどで、生活用品、教育費、年金、健康保険、医療費など生活に必要なものをここから拠出します。

ヤマギシで育ったNちゃんから、「木の花とヤマギシとの違いは、木の花はみんなの信頼の上に成り立っていて、そもそもの心の部分が違うのですね」とコメントがありました。

経済

お金の流れはあるのに、一人一人がお金に対する所有意識が無いというのが一般とは異なるところ。外勤で得たお給料も、全体で得た収入も、全て経理のなかのんのところに行く。一個人と言う意識ではないので、どこにあるお金もみんなのお金という意識。

企業体がゆりかごから墓場までをすべて賄っている。共産主義でもここまで行かないですね。

みんなの意識はこういう形。
みんなの意識はこういう形。

受講生のみどりーぬは、

「生きること=お金 になっている。それが恐怖を生むしね。」

生きることは、働く(傍ハタを楽にする)こと。
そうすることで、互いに支えあう豊かな暮らしが実現するのです。
調和な心があってこその、この分かち合いの木の花の経済。

これからの時代の社会モデルとなるでしょう。


午後 前半: リーダーシップ講座 @ 宮ノ下広場

今週はず~っと教室に座りっぱなしだったので、今日は青空の下、木の花の聖地である宮ノ下広場に行きました。今日のリーダーシップ講座は野外授業です。

最初にみんながイメージする「リーダーシップ像」について、イメージを出し合いました。
そしてこれからのリーダーシップである「エマージェント・リーダーシップ(立ち現れるリーダーシップ)」とは、どのようなものかを少し話をしました。

そして、それを体感するためのゲームを2つしました。
最初は、渡り鳥のワークショップ
5人一組になり、一人が先頭のリーダーの渡り鳥の役をします。
残りの人は後を飛ぶ鳥の役割です。
リーダーとして飛ぶ人、後をついていく人、それぞれの感想を出し合って行く中で、リーダーシップをキーワードに個々の心の癖が浮き彫りになります。
それは、今後、リーダーシップをとる際に、意識するポイントになります。

そして2つ目のワークショップは、ビーチボール大会。
チームの全員が必ず一人2回ボールを触るというもの。
途中落としたらやり直し、そしてボールを止めて持ってはいけないいうのがルール。。

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ゴールを達成するためには、誰かしらがリーダーを務めていく必要がある。
その過程の中で、リーダー的な役割をする人が変わったり、それをサポートする人が出てきたりする。日本ではあまりないことだが、海外でこのゲームをやると、感情的になって怒り出したりする人もいて、そういう人がグループで出て来ることも含めて学びとなる。

みんなで色々と試した後、台湾から来たぶんちゃんが良い提案をしてくれて、これまでになく早いタイミングで、ゴールを達成!そこで、遅れて講座に参加したなおちゃんが登場!
再度ゴールに向けてチャレンジし、難なくゴールを達成しました。

やってみての感想をみんなでシェアしました。

上手くいった点は、

  • 一体感があった。
  • 意思疎通ができていた。自分のことしか考えていない場合はダメ。
  •  みんなが全体を気にしていた。
  • 最初からできると思っていた。
  • 全体で方向性を決める必要があった。
  • ぶんちゃんが伝えるのが上手だった。
  • 一人だとあの方法は思い浮かばない。みんなでアイディアを出し合ったのが良かった。
  • みんなのまとまりが早かったし、皆素直だった。
  • 声掛け合って息が合っていた。
  • ボールを落としても誰もその人を責めず、前向きだった。

ここで出てきたポイントが一つずつ解説されていきました。
これをビーチボールのゲームの感想と受け取るのではなく、日常に活かしていくと、
物事はうまくいきますね。


午後 後半保存食作り

昼食後に、リーダーシップ講座で体を動かした後は、保存食づくりです。

今回の保存食づくりは、微生物の力を活かした、納豆と甘酒、糀納豆がメニューです。

納豆は下痢にも便秘にも良いそうです。
納豆は下痢にも便秘にも良いそうです。

黒豆納豆を仕込んだ後、みんなでよしてるくんの口癖の「ドゥーワッチュ」でエネルギーを注入しました(笑)

みんなでドゥワッチュをしてエネルギーを注入!さぁ、どんな風に出来上がるかな?

みんなでドゥワッチュをしてエネルギーを注入!さぁ、どんな風に出来上がるかな?

<やってみての感想>

  • 納豆菌のように強くたくましく生きていきたい。
  • あんなにちょっとで納豆になると思わなかった。
  • 食べるときの気持ちも、その強さをいただいているんだなという風に変わって来る。
  • 納豆になる豆が畑から育てられている段階から考えると、本当に愛情をかけて作られている。台所から出る生ごみを、一昨日の講座で生ごみたい肥を循環させたことも考えると、本当にここの生活は自然界と同じように、終わりのない循環がされていて無駄がない。そう考えるとすごい。納豆づくりだけを断片的に観るとそれだけだけど、すべてのプロセスを通して考えるとその物語がすごいと思う。

そして、今日はキッチンで漬物をつけているえいこばぁちゃん(以下EB)と、納豆を作っているはるちゃんが参加して、みんなで座談会をしました。

はる:昨日、「恵みいただきます(月に一度の菜食レストランのイベント)の試食会をしたが、とてもいい感じだった。これまでとの違いは心の問題。今まではばらばらしていたのが、一つになった感じがある。物理的なことに凝っていたことで、みんなが疲れていた。でも心が一つになることで、「今までで一番おいしい」という人もいて、しかも楽にできた。

振り返ってみると、今回は心が入っていて、みんなの心が一致した時にまとまったのだと思う。これからもそこを探りながらやって行きたい。今までは、一人一人が抱え込んでいて、空気が重くなって行くのを周りも遠目に見ていたが、

周りがくれるアドバイスの際に、心を伝えらえていたのが物理的なことばかりに気持ちが行っていた。自分たちの心が定まると、これでいけるなというのがわかって来る。

あわ:なぜそんなに変わったのでしょうか?

はる:みんなの波動で(笑)
真学校が始まって、昨年のEDEとは違って、みんなが心から学んでいることで、自分もそうだなと、この20年何していたのかなと思うようなことがある。

たか:僕も、真学校が始まる前と後で、楽しみとかリラックスのエネルギーが変わったのを感じる。

EB: 今までは、報告してバラバラと帰っていくけど、今は一人が話すと全体的にまとまっていく。昨日それを感じた。

みど:納豆菌みたい。

きょうこ:それぞれ素材があるけど、糀菌が介在することで100種類以上の酵素が出るそう。違う人たちの個性が発酵すると、人と人との世界もみんなが醸し出すと、すごい成分が生まれるな、個性以上のものがあるなと思う。共通している部分があるなと思う。

みど:講座が終わって帰ってくると、みんなが「今日はどうだった?」と聞いてくれる。それがとても温かい感じで嬉しい。

はる:今までよりもずっとみんなが何をやっているのかが気になる。

きょうこ:みんなの学びはわたしたちの学びだと思う。

みど:程よく距離を保ってもらいながら、ちゃんと見てもらっているのを感じる。そしてほんと~に、ご飯がおいしい。毎日違うメニューを出してくださるというのも嬉しい。

EB: 昨日も、メニューを決めるのに、素材としては芋ばかり。その中でいかに違うメニューにするか。

みど:アイフォンで撮った写真を見せてもらった。冷蔵庫に献立が貼ってあって、作ったものがチェックしてある。まだこんなにメニューがあるんだと思うと、その愛情を感じる。

ゆみ:作っている方も楽しい。

はる:納豆づくりも神事。開けるときにドキドキする。

EB:酵素玄米ものんちゃんが歌を歌いながら混ぜている

きょうこ:技術ではなく、想いを入れていく。はるちゃんが納豆を作るようになってから、すごくおいしいと思うようになった。何かあるんだろうなと思う。今日も二人に来てもらったのは、方法でないところで、何かみんなに感じてもらえればいいなと思った。

あわ:作るときにどういう意識で作るの?

はる:みんながおいしく食べれるように。ちょっと緊張しながら。

EB:ここが始まった時は、鶏を飼うことで、生き物を知るということをした。
鶏が死ぬことで学べば、死んだ鶏も活かされる。
鶏が死んでいると泣けて仕方なかった。そういう風にして心の修行をしてきた。

きょうこ:なおちゃんが泣いているのが気になる。何か思いはある?

なお:どうしても自分は一人という想いが抜けない。こうして納豆を作らせてもらって、みんなに支えられているんだな、自分はそうやって行かされているんだなと思って。本当に人ためにやって行かないと、と思うと涙が出てきた。それだけです。

ゆみ:見えない微生物たちのように、本当に色々なものに支えらえて生きている。

EB:一人では生きていけない。みんなのお世話にどれだけなっているか。

よし:枠はなく、みんなつながっているんだなと思う。

みど:見ないようにしている。魂のレベルではわかっているはずだけど、人間だから複雑に考えて見ないように、感じないようにしてわざと感度を下げて、勝手に苦しんでいる感じがする。

キッチンスタッフとの座談会
キッチンスタッフとの座談会

たか:食事にしても畑にしても命に携わることで、支えられて生きていることが体感できた。

やま:この経験は大きい。

みど:どれだけの生命体が入っているかを感じる。

きょうこ:今日、1キロの塩の袋を持ってきたけど、これと同じだけの腸内細菌が私たちの体に入っている。これだけの微生物ちゃんたちにも支えられている。一度、腸内細菌の映像を観たのだけど、宇宙空間に銀河があるようだった。このお腹にも宇宙があるんだなと思った。

EB:心が病んでいるとこの微生物は死んでしまう。心が元気だと、微生物も活かされて心が豊かになる。

きょうこ:いくら良い納豆を食べても、イライラしていてはね。

いぶ:心の状態に責任があるんですね。


今日もとても充実した1日でした。